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「スクリーニング:健診、その発端から展望まで」好評発売中

「スクリーニング:健診、その発端から展望まで」好評発売中

本書はイギリスの卓越した公衆衛生研究家で、EBMをリードしてきた5傑の一人とされるミュア−・グレイ(Muir Gray)が書き下ろした健診、健康評価に関する畢生の力作を翻訳したものです。

健診は、1861年、イギリスのHorace Dobellが提唱したことに始まり、1900年、アメリカ51回医師会総会におけるGeorge M Gould の定期健康診査の提言などを経て発達してきました。日本においても1954年、欧米と無関係に独自のシステムとして人間ドックが誕生して今日の隆盛につながりました。 今、人々は慣習のように健診を受け、生活の中に無自覚に受け入れています。 しかし、そもそも健診とは何か。人の健康を評価することとは何か。 その効果と効率性はどうか。経済性はいかばかりか。 こうしたことを多くの人はあまり深く考えることもなく健診を受け入れていますが、健診を実施する立場の公衆衛生、健康管理、人間ドック、臨床疫学、保健指導の立場にある専門家は健診についてどのような問題意識と認識を持っているのでしょう。

本書において、著者はこれら疑問点を提起して、的確に応えています。
例えば
適切なスクリーニングの選択には
スクリーニングのエヴィデンスを評価し(4章)、ポリシーを選択することが必要である。
また正しくスクリーニングを実施するには、秩序だったスクリーニングプログラムを
必要なタイミングで構築し(5章)、
サービスの質を常に保ち(6章)、
問題に対応し、そして利点よりも害を及ぼす可能性が高い場合は
決してスクリーニングを行わない(7章)ことが求められる、と。

本書は公衆衛生、健診、検診、健康管理、人間ドック、臨床疫学、保健指導に携わる専門家必読の書。 また専門職以外で職場や地域の健康管理に携わる人たちにも幅広く読んでいただきたい書です。 自分たちの行う健診、人間ドック、健康管理は何を目的とし、どのような効果をあげているのか、スクリーニングの本質を考えて今一度振り返り考えることが必要でしょう。 監訳者3氏(福井次矢、近藤達也、高原亮冶)は、スクリーニングに関する本書の優れた問題提起を読者が受け止めることを願って翻訳出版に係わりました。 。

(大渡肇)